PaintShop Photo Pro X3 100年前から現代にタイムスリップ!
古い写真から勢いよく飛び出してきたような、ユニークなイメージの作品を作ってみませんか?全身が写っているスナップ写真1枚あれば手軽に作れます。
1. 人物だけを切り取る
PaintShop Photo Pro X3の「フルエディター」で写真を開きます。
PaintShop Photo Pro X3で「girl.jpg」を開いた状態。
最初に「背景」レイヤーを複製してから人物を切り抜きます。
- 「レイヤー」パレットの「背景」レイヤーを右クリックして「複製」を選びます。
- 「コピー-背景」レイヤーが追加されます。
背景を複製した「コピー-背景」レイヤーが追加された。
このレイヤーから人物を切り抜きます。
メニューバーから「画像」→「オブジェクトの抽出」を選びます。
- 「ブラシツール」で人物の輪郭をおおまかにドラッグして線で囲みます。
- 「塗り潰しツール」で囲んだ内部をクリックします。
- 「実行」をクリックします。
- 「マスクを隠す」にチェックを入れます。
- 「精度」のスライダーを「高」に合わせます。
- 輪郭の切り残しがある場合は「マスクの変更」をクリックして、「マスクを隠す」のチェックを外し、「ズーム」で拡大して、「ブラシツール」と「消しゴム」ツールで調整し直します。
- 輪郭がきれいに切り抜かれたら、「OK」をクリックします。
見た目には変化がありませんが、「コピー-背景」レイヤーは人物が残り背景の部分は透明になっています。
2. 背景を古めかしい写真に変える
背景を「タイムマシン」効果で100年以上前の写真のように古めかしくします。その前に背景全体に効果が加えられるように、背景のレイヤーをひとまわり縮小します。
「背景」レイヤーを選択して、「ピックツール」を選択します。ツールオプションで「モードの「スケールX」と「スケールY」のパーセントをそれぞれ「80」に設定します。すると背景の左上を基準に80%縮小されます。
続けて背景をおおよそでいいので中央にドラッグして配置し直します。
ひとまわり縮小した背景を中央に配置。
メニューバーから「効果」→「写真効果」→「タイムマシン」を選びます。
ここでは左から2番目の「アルビューメン」をクリックします。すると変更後のプレビューが表示されます。「OK」をクリックします。
写真が古めかしくなった。
3. 写真を変形させる
古めかしくした写真を、少し波打たせて、遠近感をつけます。
「効果」メニュー→「ゆがみ効果」→「波」を選び、設定画面で「横の動き」の「振幅」を「0」に、「波長」を「1」にします。また「縦の動き」の「振幅」を「4」に、「波長」を「10」に設定します。「エッジモード」は「透過」を選択して、「OK」をクリックします。
写真が波打ったところ。
次に写真に遠近感を加えます。「ピックツール」を選び、ツールオプションで「モード」を「カスタム」に設定します。写真を囲む枠の上左右角の「■」をそれぞれ内側に下方向にドラッグしてゆがめます。少し傾かせることで、写真が不安定に揺らめいている感じが出ます。
写真に遠近感がついた。
4. 人物にスピード感を加える
人物が写真から飛び出しているようなスピード感を加えます。「コピー-背景」レイヤーを選択して、女の子を上にドラッグして移動します。「コピー-背景」レイヤーを右クリックして「複製」を選ぶと「コピー(2)-背景」レイヤーが複製されます。このレイヤーにぼかしを加えます。
女の子がジャンプしているようなブレの効果が加わった。
5. 女の子の表情を見せる
ぼかしを加えたために、顔の表情が見えなくなっています。そこでぶれた顔の部分だけを消して、元の顔の表情を復元します。
「コピー(2)-背景」レイヤーの不透明度を「65」に下げて、ブレを加えたレイヤーを少し透かせます。
「消しゴムツール」を選び、ツールオプションで「サイズ」を「100」に、設定し、女の子の顔の部分をサッとクリックまたはドラッグしします。元の表情が現れます。
表情がよく見えるようになった。
6. 背景を描く
最後に背景をグラデーションで塗りつぶして、中央から放射状に広がる集中線のような効果を加えます。
- ラデーション塗りつぶし用の新規レイヤーを追加します。「レイヤー」メニュー→「新しいラスターレイヤー」を選び、「OK」をクリックします。すると「ラスター2」レイヤーが追加されます。
- 次にグラデーションの色設定をします。「マテリアル」パレットの「前景色」左下の枠をクリックします。
- 「マテリアルのプロパティ」で「グラデーション」に切り替えます。
- グラデーションを表示しているボックスをクリックします。
- グラデーションの一覧からここでは「デュオトーン茶」を選択します。
- 「角度」を「180」に設定します。
- 「スタイル」で「線形」を選択します。
- 「OK」をクリックします。
次に「塗りつぶしツール」を選び、画像をクリックすると、焦げ茶から薄茶に徐々に変化するグラデーションで塗りつぶされます。
グラデーションで塗りつぶされたところ。
このグラデーションを放射状に加工します。「効果」メニュー→「反射効果」→「万華鏡」を選び、「パターン作成元の幅」を「100」に設定し、「OK」をクリックします。
背景が放射状になった。
最後に「ラスター2」レイヤーを一番下の「ラスター1」レイヤーの下までドラッグして移動して完成です。